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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻9号

2004年08月発行

文献概要

原著

ケロイドに対する集学的治療―電子線照射を含めた当施設の工夫

著者: 小川令1 百束比古1 宮下次廣2 舘野温2 隈崎達夫2

所属機関: 1日本医科大学形成外科 2日本医科大学放射線科

ページ範囲:P.700 - P.705

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ケロイドはその発生機序がいまだ解明されず確立した治療法のない疾患であり,われわれはケロイドに対してさまざまな治療法を試みてきた.1988~2003年現在に至るまで,われわれが治療したケロイド症例は500例を超えており,現在では年間100例を治療するまでに至っている.治療は基本的にケロイドの完全切除および三層縫合,術後電子線照射,トラニラストの内服,シリコンゲルシートによる圧迫療法などを組み合わせた集学的治療を行っている.術後電子線照射療法に関して,当施設では部位によって照射線量を変えるという,ほかに報告をみないプロトコルを作成し,2003年より施行している.本論文ではわれわれの現在までの臨床研究の成果と,そこから考案された新しい治療法を紹介するとともに,今後の展望について報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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