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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻9号

2004年08月発行

今月の症例

巨大な黒色局面を認めたacquired perforating dermatosisの2例

著者: 矢田佳子1 石橋睦子1 宍戸悦子1 石黒直子1 川島眞1

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.711 - P.713

文献概要

多発する皮疹の一部が大型の黒色局面を呈したacquired perforating dermatosisの2例を経験した.いずれもコントロール不良の糖尿病を基礎疾患にもち,糖尿病性腎症に対して血液透析中であった.当初,下肢に丘疹が多発し,急速に拡大して,手拳大ないし鶏卵大までの黒色局面を形成した.病理組織像では,表皮は好塩基性の壊死物質に置き換わり,膠原線維の経表皮的排出像,真皮血管壁の膨化とリンパ球の浸潤を認めた.両者とも難治であり,高度の循環不全のため,症例1は両下腿切断術を施行され,症例2では右下腿切断術を予定したが,その後,全身状態の悪化に伴い,切断術は行えず,敗血症を併発して死亡した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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