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症例報告
皮下脂肪肉芽腫症の1例
著者: 村山淳子1 湊原一哉1
所属機関: 1取手協同病院皮膚科
ページ範囲:P.729 - P.731
文献購入ページに移動47歳,女性.初診の2週間前,全身に拇指頭大までの皮下結節が多発しているのに気付く.熱感,圧痛などの自覚症状をまったく認めない.結節の一つを摘出した.病理組織学的にリンパ球,組織球および形質細胞が混在するlobular panniculitisの所見であった.全身症状に乏しいことから,皮下脂肪肉芽腫症(Rothmann-Makai症候群)と診断した.特に加療することなく経過をみていたところ,3か月後,急激に両下腿に有痛性の皮下硬結を触れる紅斑が多発した.組織学的に前回と同様,脂肪肉芽腫の所見であった.ASO,ASK上昇し,抗生剤の投与にて症状軽快したことから,溶連菌感染を契機に皮下脂肪肉芽腫症の病態が増強して現れたものと考えた.
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