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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科58巻9号

2004年08月発行

文献概要

症例報告

原発巣切除12年後に筋肉内転移を認めた悪性黒色腫の1例

著者: 山形健治1 青木見佳子1 下田貴子1 小宮暢子1 小坂祥子1 吉野公二1 北川泰之2 川名誠司1

所属機関: 1日本医科大学皮膚科学教室 2日本医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.766 - P.768

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41歳,女性.27歳時に右前腕悪性黒色腫と診断され,治療を受けた既往がある.3年前に右上腕に皮下腫瘤を自覚し増大したため,2001年12月当科を受診した.生検にて悪性黒色腫の転移と診断し化学療法(DAC-Tam),放射線療法を施行したところ80%の縮小を示し,右上肢の機能温存が可能と判断し切除術を行った.術後化学療法(DAC-Tam+Feron)を追加し,外来にて経過観察中である.悪性黒色腫において転移病巣が10年以上後に出現するlate recurrenceは比較的稀であり,また自験例のようにDAV療法後,長期間経って再発をきたした症例に対しては,DAC-Tam療法は有効な治療法の一つであると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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