文献詳細
文献概要
治療
頭部白癬に対するテルビナフィン間歇投与法の検討
著者: 奥田長三郎1 伊藤雅章23
所属機関: 1済生会三条病院皮膚科 2新潟大学大学院医歯総合研究科分子細胞医学専攻細胞機能講座 3新潟大学大学院医歯総合研究科皮膚科学分野
ページ範囲:P.778 - P.781
文献購入ページに移動頭部白癬の4例に,テルビナフィンの間歇投与(常用量を2週間内服して2週間休薬することを反復)を行った.うちblack dot ringwormの3例(原因菌は,Trichophyton glabrum,T. violaceum,培養不成功が各1例)では,病的毛髪は投薬開始から8週後までに消失し,真菌培養は8~9週で陰性化した(1例は陰性のまま).一方,Microsporum canisによる頭部浅在性白癬の1例では,臨床所見と真菌学的所見は投薬開始から12週後まで不変だった.しかし,グリセオフルビンに変更後は速やかに治癒した.少なくともTrichophytonに起因する頭部白癬には,テルビナフィンは間歇投与で十分有効である可能性がある.
掲載誌情報