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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻1号

2005年01月発行

文献概要

症例報告

Collodion babyの1例

著者: 澤田啓生1 森田明理1 福田純男2 秋山真志3

所属機関: 1名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学分野 2名古屋市立大学大学院医学研究科先天異常・新生児・小児科学分野 3北海道大学大学院医学研究科皮膚粘膜病学分野

ページ範囲:P.51 - P.53

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要約 0歳,女児.在胎30週0日,1,574gの低出生体重児で出生した.出生時より全身が薄いセロファン様の膜で覆われ,一部亀裂と出血を認めた.臨床像よりcollodion babyと考え,経過観察を行った.5日目頃から徐々に落屑が始まり,26日目頃までには鱗屑は完全に消失した.3日目に行った皮膚生検では密な過角化と表皮の萎縮を認め,電顕では角層細胞内外への異常な脂肪滴の沈着を認めた.また,in situ transglutaminase activity assayではtransglutaminase1の活性に異常を認めなかった.これらの結果から,本症例を非水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症あるいは新生児葉状魚鱗癬に伴うcollodion babyと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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