文献詳細
症例報告
解離性障害患者に発症した色素性痒疹の1例
著者: 菅原祐樹1 高橋和宏1 赤坂俊英1 大原学2
所属機関: 1岩手医科大学皮膚科学教室 2赤坂病院皮膚科
ページ範囲:P.961 - P.963
文献概要
22歳,女性.解離性障害のため2か月間,精神科に入院していたが,退院と同時期より,後頸部から背部にそう痒を伴う紅色丘疹と浮腫性紅斑が出現し拡大した.一部は褐色網状を呈した.塩酸ミノサイクリン(ミノマイシン (R))200mg/日を5日間投与したところ,そう痒は軽快し,皮疹は粗大網目状の色素沈着のみとなった.皮疹が,患者の不安が強かった精神科退院時期に出現していることより,心理的ストレスが発症の誘因になったと考えた.
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