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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻10号

2005年09月発行

症例報告

環状扁平苔癬の1例

著者: 芳賀貴裕1 千葉修子1 松永純2 相場節也2

所属機関: 1米沢市立病院皮膚科 2東北大学大学院医学系研究科内科病態学皮膚科学分野

ページ範囲:P.964 - P.966

文献概要

要約

 66歳,女性.当科初診の約2か月前から,両前腕に痒みを伴う皮疹が出現した.臨床的にサルコイドーシスや環状肉芽腫,annular elastolytic giant cell granuloma,汗孔角化症などを考えたが,病理組織学的に苔癬型反応を呈しており,環状扁平苔癬と診断した.ステロイド外用を行ったが,当初はむしろ増悪傾向を示したので,強くすり込まないように指導したところ,皮疹は軽快した.Kbner現象を起こしていたものと考えられる.環状扁平苔癬は,扁平苔癬のなかでは比較的稀な病態であり,臨床像のみからの診断は困難である.その分類や特徴,分類の意義および鑑別診断に関して,過去の文献とともに考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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