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症例報告
長期ステロイド投与中に発症した播種状Mycobacterium chelonae皮膚感染症
著者: 齋藤まるみ1 川上佳夫1 尾山徳孝1 中村晃一郎1 金子史男1
所属機関: 1福島県立医科大学医学部皮膚科学講座
ページ範囲:P.967 - P.970
文献購入ページに移動67歳,女性.ネフローゼ症候群および全身性強皮症のためステロイド投与中に,左第3指にMycobacterium chelonaeによる骨髄炎を発症し,手指切断術を受けた.その後,同側下腿に紅色結節が出現した.病理組織で真皮内の肉芽形成とZiehl-Neelsen染色で淡紅色に染まる菌体が確認された.クラリスロマイシンの単独投与で皮疹は一時改善したが,再燃後は多剤抗生剤に抵抗性を示した.局所の温熱療法と抗結核薬に加え,シプロフロキサシンの併用が有効であった.
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