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症例報告
結節性線状IgA水疱性皮膚症の1例
著者: 池川修一1 天谷雅行2
所属機関: 1JA長野厚生連篠ノ井総合病院皮膚科 2慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
ページ範囲:P.1073 - P.1075
文献購入ページに移動66歳,男性.初診5か月前から体幹,四肢に多発する,米粒大から示指頭大までの中央に痂皮を有する暗紅色結節を主訴に受診した.水疱は米粒大までのものをごく少数認めるのみであった.病理組織学的には,水疱は表皮下水疱で,真皮上層に好中球,リンパ球の浸潤を認めた.蛍光抗体法直接法では,水疱部,結節部の両者ともに,表皮基底膜部にIgA,C3の沈着を認めた.結節性線状IgA水疱性皮膚症と診断した.治療は,diaminodiphenylsulfoneが著効し,結節は縮小ないし扁平化した.
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