icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻11号

2005年10月発行

症例報告

臍部に生じた子宮内膜症の1例

著者: 桜井直樹1 鳥居秀嗣1

所属機関: 1社会保険中央総合病院皮膚科

ページ範囲:P.1088 - P.1090

文献概要

要約

 30歳,女性.初診の約3週間前から,臍部に月経時に一致して疼痛を認める径15mm大の腫瘤を自覚した.妊娠・人工妊娠中絶・腹部手術の既往はなかった.病理組織学的に,真皮中~下層にかけて大小不同の腺腔構造が認められた.腺腔構造はほぼ1層の高円柱上皮細胞からなり,腺腔内には無構造の分泌物質がみられた.腺腔構造の周囲には紡錘形の間質細胞に混じてリンパ球や赤血球もみられた.以上より,子宮内膜症と診断した.今回われわれは,1960~2003年までの臍部子宮内膜症の本邦報告例102例を集計し,文献的考察を行った.臍部腫瘤において子宮内膜症は決して稀な疾患ではなく,臍部腫瘤では本症を念頭に置く必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら