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症例報告
MRSAによる敗血疹の1例
著者: 竹中祐子1 池田美智子1 南光弘子1
所属機関: 1東京厚生年金病院皮膚科
ページ範囲:P.1155 - P.1157
文献購入ページに移動76歳,男性.急性リンパ性白血病の寛解導入療法を施行中,40℃の発熱が出現し,その3日後より,軀幹,四肢に紅斑を認めた.紅斑の組織像は,真皮上層の菌塊による血管の閉塞・破壊,直上表皮の変性を認め,菌塊はグラム染色陽性であった.血液,喀痰よりMRSAが検出された.MRSA敗血疹と診断し,塩酸バンコマイシンを開始するも,敗血症性ショックで永眠した.剖検で,肺,腎臓,脾臓に多数のグラム陽性球菌の菌塊を認めた.
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