icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻12号

2005年11月発行

症例報告

長島型掌蹠角化症の1例

著者: 皆川結1 齋藤京1 石河晃1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1168 - P.1171

文献概要

要約

 30歳,男性.幼少時より掌蹠の皮疹を自覚し徐々に拡大した.初診時,掌蹠から指背および足背・アキレス腱部まで及ぶ角化性紅斑を認めた.膝蓋・肘頭部にも皮疹を認め,掌蹠の多汗を伴った.兄に同症あり.電顕にて顆粒層表皮細胞内にリボゾームが多数付着する大型のケラトヒアリン顆粒を認めた.本邦における長島型掌蹠角化症の報告は,1989年に三橋らがこの名称を提唱して以来,自験例を含め16例である.皮疹の分布について記載のあった15例中,掌蹠の角化性紅斑に加えて膝蓋に皮疹を認めるものは13例あり,そのうち8例は肘頭にも皮疹を認めた.また,記載のあった11例中9例に多汗を認めた.16例全例が幼少時までの発症であり,これらの所見が本症の特徴と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら