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症例報告
皮疹に対して柴苓湯が有用であったサルコイドーシスの1例
著者: 芦川大介1 白井滋子1 町田秀樹1 松井隆2 森脇真一3
所属機関: 1富士宮市立病院皮膚科 2富士宮市立病院内科 3浜松医科大学光量子医学研究センター
ページ範囲:P.1189 - P.1191
文献購入ページに移動36歳,女性.初診の約6年前,左頬部に紅色皮疹が出現し,近医で切除された.3年前より同様の皮疹が両頬,上下肢,背部,臀部にもみられるようになり受診した.臨床所見,皮疹の病理組織像,検査結果より,皮膚病変を伴うサルコイドーシスと診断した.当初ステロイド外用に抵抗性であった皮疹は,柴苓湯(9g/日)投与により,速やかに改善した.サルコイドーシスの病態形成には,Th1リンパ球の活性化によるサイトカインのアンバランスが関与しているとみられ,柴苓湯にはTh1リンパ球の抑制作用があるとされ,本症例において,サルコイドーシスの肉芽腫に対して治療効果をもたらした可能性が考えられた.
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