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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻12号

2005年11月発行

文献概要

症例報告

女性外陰部に生じた被角血管腫

著者: 山田亜希子1 嵯峨賢次1 神保孝一1

所属機関: 1札幌医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.1199 - P.1201

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要約

 30歳,女性.約2年前より,外陰部に自覚症状のない暗赤色丘疹が多発した.初診時,両側大陰唇に米粒大までの暗赤色丘疹が計5個散在しており,表面はわずかに角化していた.病理組織学的に過角化,表皮突起の延長,真皮乳頭層に赤血球を充満する拡張した管腔を多数認め,第Ⅷ因子関連抗原が陽性であり,被角血管腫と診断した.自験例は陰囊部被角血管腫に相当すると考えた.女性外陰部に生じる例は本邦でも自験例を含め12例と非常に稀であり,静脈拡張をきたす成因や,陰部に好発し脈管拡張から過角化を呈する他の疾患との関連を含め,病因について文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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