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症例報告
妊娠に伴った膿疱性乾癬(疱疹状膿痂疹)の2例
著者: 大澤倫子1 清水聡子1 安居千賀子1 飯豊深雪2 奥山和彦3 田畑雅章3 土屋喜久夫1
所属機関: 1市立札幌病院皮膚科 2勤医協札幌病院皮膚科 3市立札幌病院産婦人科
ページ範囲:P.1263 - P.1266
文献購入ページに移動症例1:37歳,女性.18歳時(第1子妊娠9か月),膿疱性乾癬を発症し,産後寛解した.19年後の第2子妊娠22週時,膿疱を伴う紅斑が再燃した.全身状態が悪化したため妊娠23週からステロイドの全身投与を開始したが,皮疹の悪化は続き,胎児発育遅延も認めたため,妊娠31週に帝王切開で982gの男児を出生した.出生後,エトレチナートを併用し皮疹は軽快した.症例2:25歳,女性.第1子妊娠27週時,全身の膿疱を伴う紅斑を主訴に受診した.妊娠29週からステロイド全身投与し,妊娠35週,誘発分娩で2,030gの女児を出産した.出産後,エトレチナートを併用し,皮疹は改善した.2症例ともに産後も環状紅斑の新生を認めている.
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