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症例報告
悪性リンパ腫の寛解に伴い軽快した皮膚筋炎の1例
著者: 中崎恵美1 柿沼美和1 大井綱郎1 坪井良治1
所属機関: 1東京医科大学皮膚科学教室
ページ範囲:P.1274 - P.1276
文献購入ページに移動63歳,女性.初診の約3か月前から全身にそう痒感を伴う紅斑が出現した.臨床症状,血清学的所見,皮膚・筋生検より皮膚筋炎と診断.プレドニゾロン内服により加療したが反応に乏しかった.初診9か月後に左乳房に腫瘤が出現し,病理組織学的に悪性リンパ腫(large B cell type,びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)と診断された.悪性リンパ腫に対しCHOP療法を施行し,寛解とともに皮膚筋炎も略治した.皮膚筋炎と悪性腫瘍の合併はよく知られているが,悪性リンパ腫との合併は少ない.造血器悪性腫瘍を合併した場合,皮膚筋炎の予後は重篤になることが多く,全身検索の際,念頭に置く必要がある.
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