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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻13号

2005年12月発行

文献概要

症例報告

複数の原因食物が同定された食餌依存性運動誘発アナフィラキシーの1例

著者: 倉橋理絵子1 石川正1 波多野豊1 藤原作平1 野柳俊明2

所属機関: 1大分大学医学部生体分子構造機能制御講座(皮膚科) 2高田中央病院皮膚科

ページ範囲:P.1296 - P.1298

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要約

 29歳,女性.とんかつなどの食事摂取後に呼吸困難,そう痒を伴う皮疹を生じた.食餌依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIA)を疑い,IgE RAST,皮膚テスト,運動誘発試験を行ったところ,小麦粉とカニの2種の食物が原因と考えられた.少なくとも,FDEIAの原因として頻度の高いものについては1種類の食物のみでなく,スクリーニング的に検索を行うことも考慮すべきと考えられた.また,本症例においては,運動前のみならず運動前日にもクロモグリク酸ナトリウム内服を行うことにより,症状の誘発は抑制されている.クロモグリク酸ナトリウムは,運動直前のみでなく,運動前日から内服することにより,予防効果が高まることが再確認された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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