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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻13号

2005年12月発行

文献概要

症例報告

テオフィリン徐放錠(ユニフィル(R))による薬疹の1例

著者: 鶴見純也1 籏持淳1 山﨑雙次1

所属機関: 1獨協医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.1299 - P.1301

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要約

 75歳,女性.約10年前より喘息・高血圧・狭心症があり,ユニフィル (R)(テオフィリン),オトゼニン (R)(塩酸ジラゼプ),ノルバスク (R)(ベシル酸アムロジピン)を内服していた.10日前より体幹を中心にそう痒があり,鱗屑を伴う丘疹・紅斑が出現した.初診時,四肢および軀幹に鱗屑を伴う大小の紅斑が多数みられ,背部では融合傾向が認められた.病理組織所見は表皮肥厚,海綿状態,真皮上層の血管周囲性に好酸球を混ずる小円形細胞浸潤がみられた.内服誘発試験はユニフィル (R)陽性,オトゼニン (R)陰性,ノルバスク (R)陰性であった.以上より,ユニフィル (R)による湿疹型薬疹と診断した.ユニフィル (R)は1日1回投与のテオフィリン徐放剤であるが,これまでにテオフィリンの薬疹の報告は散見されるが,ユニフィル (R)による薬疹の報告例はみられていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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