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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻13号

2005年12月発行

文献概要

治療

手掌の多発性難治性疣贅に対し活性化ビタミンD3軟膏とサリチル酸絆創膏併用療法が奏効した1例

著者: 稲葉浩子1 鈴木民夫2 富田靖2

所属機関: 1常滑市民病院皮膚科 2名古屋大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1339 - P.1341

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要約

 62歳,女性.約1か月前より右手掌に尋常性疣贅が多発していた.ほぼ1年にわたって冷凍凝固療法,ヨクイニン内服,接触免疫療法,腐食療法など種々の治療を行ったが,治療抵抗性で全く治癒傾向が認められなかった.本人に十分にインフォームド・コンセントを得たのち,活性化ビタミンD3軟膏(オキサロール軟膏 (R))とサリチル酸絆創膏(スピール膏 (R))を用いた治療を行ったところ,治療開始1週間後から縮小・消失し始め,3か月後にはすべての疣贅の消失をみた.治療の中止を要するような副作用は特に認められなかった.本治療法は,疼痛もなく,手技も簡単で自宅で施行可能であるなど尋常性疣贅の治療に有用であると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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