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症例報告
ステロイドを含む多剤併用療法に反応した瘢痕性類天疱瘡の1例
著者: 舛明子1 笹井収1 菊地克子2 相場節也2 駒井礼子3 橋本隆3
所属機関: 1いわき市立総合磐城共立病院皮膚科 2東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座皮膚科学分野 3久留米大学医学部皮膚科学教室
ページ範囲:P.132 - P.134
文献購入ページに移動67歳,女性.多発性の口腔内,咽頭,喉頭,陰部のびらんを繰り返していた.陰部からの生検組織像で表皮下水疱の形成を認め,1M食塩水剥離皮膚を基質とした蛍光抗体間接法ではIgG,IgAが表皮側に陽性を示した.瘢痕性類天疱瘡と診断し,プレドニゾロン30mg/日,テトラサイクリン1,000mg/日,ニコチン酸アミド900mg/日,ジアフェニルスルホン50mg/日の併用内服療法を開始した.治療への反応は良好で,粘膜病変は上皮化し,新生を認めなかった.しかし,副作用としてステロイド糖尿病,溶血性貧血が出現した.瘢痕性類天疱瘡の治療においては,長期にわたる病勢のコントロールを要するため,副作用の出現にも注意をはらう必要がある.
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