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症例報告
広範囲に多彩な発疹を認めたChurg-Strauss症候群の1例
著者: 山田真枝子1 川口雅一1 三橋善比古1 近藤慈夫1 櫻井學2
所属機関: 1山形大学医学部情報構造統御学講座皮膚科学分野 2櫻井皮膚科
ページ範囲:P.135 - P.138
文献購入ページに移動31歳,女性.初診の半年前より喘息症状あり.2週間前より両下肢に紅斑,紫斑,背部に浮腫性紅斑出現.末梢血の白血球が12,600/μlと増加,好酸球は21%と上昇を認め,皮膚生検組織で血管周囲性の著明な好酸球浸潤を認めた.また,両下肢,左前腕~左手に多発性単神経炎も出現した.厚生省難治性血管炎調査研究班の診断基準に従ってChurg-Strauss症候群(CSS)と診断した.この診断基準では,特異的な臨床所見に加えて,肉芽腫性病変を示す組織所見がみられたときにアレルギー性肉芽腫性血管炎(AGA)と診断し,好酸球浸潤をみるが特徴的な組織所見を欠くときはCSSと診断される.最近10年間に本邦で報告されたCSSまたはAGA28例の皮膚所見について,皮疹の種類,範囲を検討した.
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