icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻2号

2005年02月発行

症例報告

水疱様外観を呈した巨大なclear cell hidradenomaの1例

著者: 石田雅美1 水嶋淳一1 檜垣祐子1 川島眞1

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.170 - P.172

文献概要

要約

 65歳,男性.4年前に左肩に結節が出現し,緩徐に増大し,ときに漿液性物質の排出をみた.初診時,5.5×4.0×1.0cm大,圧痛のない,淡紅色,弾性やや硬,下床と可動性のある結節を認めた.中央は水疱様で,内容は穿刺にて黄色透明の漿液性物質であった.組織像は,真皮内に大型の嚢腫様構造と一部に管腔様構造を認める充実性腫瘍塊とがあり,後者は好酸性の胞体をもつ類円形細胞とPAS陽性で大型の淡明細胞より構成されていた.細胞異型は認めず,間質は硝子化が著明な部位も認めた.以上の所見よりclear cell hidradenomaと診断した.本腫瘍が本例のように大型を呈することは稀であり,その特徴について考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら