文献詳細
文献概要
症例報告
陰茎部分切断術および分層植皮術により陰茎を再建した陰茎悪性黒色腫の1例
著者: 浅井純1 西藤由美1 荒木文子1 益田浩司1 竹中秀也1 岸本三郎1
所属機関: 1京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚病態制御学教室
ページ範囲:P.186 - P.188
文献購入ページに移動79歳,男性.血尿を自覚したが3か月ほど放置していた.また,外尿道口部に5mm大の暗赤色小結節および亀頭部から陰茎部にかけての黒色色素斑に気づいた.近医泌尿器科を受診し,小結節を切除されたが,臨床所見および病理組織検査で悪性黒色腫が疑われ,当科に紹介され受診した.病理組織学的所見より悪性黒色腫(stageⅢA)と診断した.センチネルリンパ節生検およびリンパ節郭清は行わず,腰椎麻酔下に陰茎部分切断術と分層植皮術を合わせて施行した.術後,追加の化学療法としてDAV-Feron療法を施行しているが,術後3年で再発,転移は認めていない.さらに,陰茎を温存したことにより立位による排尿が可能であり,患者にとっても満足のいく結果が得られた.
掲載誌情報