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乾癬の痒みとその治療について
著者: 梅澤慶紀1 馬渕智生1 飯塚万利子1 太田幸則1 松山孝1 小澤明1
所属機関: 1東海大学医学部医学科専門診療学系皮膚科学
ページ範囲:P.203 - P.205
文献購入ページに移動従来の内外の教本によれば,乾癬患者に痒みの訴えは少ないとされる.しかしながら,近年,乾癬患者においても半数以上に何らかの痒みの訴えがあることが報告されている.今回,乾癬患者65名にアンケート調査を行い,①治療前の痒みの有無,②治療後の痒みの有無,③各治療薬の止痒効果について検討した.その結果,①治療前の痒みは「あり」50名(77%),治療後の痒み「あり」28名(43%)と,治療により改善していた.③各治療薬の止痒効果は,シクロスポリン15例中13例(87%),抗アレルギー薬19例中14例(74%),ステロイド外用薬45例中37例(71%),活性型ビタミンD3外用薬37例中13例(35%)という順であった.乾癬では蚤破によるケブネル現象によって皮疹の増悪を認めるため,薬剤の特性を理解するとともに,痒みによる誘発・悪化をいかに予防するかという生活指導も重要と思われる.
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