文献詳細
文献概要
治療
皮膚切除を行わない外歯瘻摘出術
著者: 由良晋也1 井上久美子2 福島佐知子2 奥田泰生1
所属機関: 1市立砺波総合病院歯科口腔外科 2市立砺波総合病院皮膚科
ページ範囲:P.206 - P.208
文献購入ページに移動外歯瘻に対しては,皮膚側からの瘻管摘出が行われている.今回,皮膚切開を行わない口腔内からのアプローチによる原因病巣除去と瘻管摘出術を行った.局所麻酔を施した後,原因歯頬側の粘膜骨膜を切開・剥離し,原因病巣と瘻管を確認する.原因歯には抜歯ないし歯根端切除を行い,病巣を確実に除去する.次に,骨膜を粘膜から剥離し,瘻管の一端を骨膜の外側へ移動させ,皮膚へ向かって周囲組織から蚤爬して摘出する.最後に,皮膚直下の病巣を口腔内より蚤爬ないし吸引し,洗浄後に粘膜骨膜を縫合する.死腔に対しては,皮膚側より枕子を用いて圧迫する.本法は,口腔内から病巣と瘻管を同時に摘出することが可能で,かつ審美的にも有用な手術法と考えられた.
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