文献詳細
症例報告
歯牙病変との関連を考えたMelkersson-Rosenthal症候群の1例
著者: 武藤潤1 木花いづみ1
所属機関: 1平塚市民病院皮膚科
ページ範囲:P.255 - P.257
文献概要
59歳,女性.7年前より顔面神経麻痺があった.2年前より続く上口唇の腫脹が悪化したため当科に受診した.初診時,上口唇のびまん性腫脹と外側に紅色結節を認めた.皮膚生検を施行し,病理組織学的に稠密なリンパ球浸潤の中に類上皮細胞肉芽腫が形成されていた.以上よりMelkersson-Rosenthal症候群と診断し,症状が遷延したためステロイド内服を開始したところ,上口唇の腫脹は軽快した.歯肉炎があり,歯科治療後に症状が悪化する傾向を認めたことから,歯牙病変との関連を考えた.
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