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症例報告
単クローン性クリオグロブリン血症の1例
著者: 冨田郁代1 簗場広一1 森田礼時1 白崎文朗1 佐藤伸一1 竹原和彦1 稲沖真2
所属機関: 1金沢大学大学院医学系研究科循環医科学専攻血管分子化学講座皮膚科学 2川崎医科大学皮膚科学教室
ページ範囲:P.270 - P.273
文献購入ページに移動78歳,男性.体幹,四肢の網状皮斑と皮膚潰瘍が出現し当科を受診した.単クローン性クリオグロブリンを認めた.腎・神経障害などの内臓病変はなく,保存的治療により潰瘍は軽快した.基礎疾患として膠原病,肝炎,多発性骨髄腫を示唆する所見はなかったが,本態性M蛋白血症が認められた.本態性M蛋白血症は予後のよい病態であるが,1年でおよそ1%に血液悪性疾患を発症するといわれているので,今後の経過観察が必要であると考えた.
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