文献詳細
症例報告
器質化塞栓像を伴ったnonvenereal sclerosing lymphangitis of the penisの1例
著者: 山本亜偉策1 保坂浩臣1 末木博彦1 飯島正文1 金沢日英2
所属機関: 1昭和大学医学部皮膚科学教室 2戸越皮膚科クリニック
ページ範囲:P.281 - P.283
文献概要
50歳,男性.初診の1週間前より陰茎冠状溝に自覚症状のない索状硬結が出現し漸次増大した.初診時,陰茎の冠状溝に沿って,全周の2/3に索状硬結が認められた.索状物は被覆皮膚と癒着していた.病理組織では弁構造を有し,壁が肥厚し,拡張,蛇行した脈管や内腔が閉塞し,器質化塞栓を伴う脈管が認められた.第Ⅷ因子関連抗原で明らかな陽性所見は認められず,罹患脈管はリンパ管由来が示唆され,nonvenereal sclerosing lymphangitis of the penisと診断した.
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