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症例報告
ダーモスコピーが有用であった外陰部基底細胞上皮腫の1例―本邦における大陰唇基底細胞上皮腫の文献的考察
著者: 阿部浩之1 中村妙子1 加藤保信1 古川裕利1 中村晃一郎1 金子史男1
所属機関: 1福島県立医科大学医学部皮膚科学講座
ページ範囲:P.297 - P.300
文献購入ページに移動67歳,女性.約2年前,右大陰唇に自覚症状のない黒褐色皮疹に気づいた.初診時20×10mm大,辺縁軽度隆起性で潰瘍を伴う黒褐色局面を認めた.ダーモスコピーでは基底細胞上皮腫(BCE)の所見を呈しており,病理組織学上もBCE(充実型)であった.外陰部BCEに関する統計的考察に関しては諸説があり,陰嚢発生BCEの文献的考察も2編あるが,大陰唇におけるその統計は調べた範囲ではなかった.今回,われわれは1988年以降の本邦における大陰唇部BCEの文献的考察を行うとともに,陰嚢部BCEとの差異を検討した.
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