文献詳細
症例報告
Interval nodeに転移を認めた悪性黒色腫の1例
著者: 八田尚人1 森俊典2 高田実1 竹原和彦1 石倉多美子3
所属機関: 1金沢大学医学部皮膚科学教室 2金沢市立病院皮膚科 3石倉医院
ページ範囲:P.304 - P.306
文献概要
73歳,女性.腰正中部原発の結節型悪性黒色腫を切除し,センチネルリンパ節生検を行った.同定された両鼠径部のセンチネルリンパ節は転移陰性であったが,2年後に側腹部の皮下に転移が出現した.初回治療時のリンフォシンチグラフィにおいて鼠径部のほかに側腹部にも集積がみられた.これらの結果より,鼠径に至るリンパ系路に存在したinterval nodeがセンチネルリンパ節であり,転移したものと考えた.体幹はinterval nodeが高頻度にみられるため,リンフォシンチグラフィ施行時には注意が必要である.
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