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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻4号

2005年04月発行

文献概要

症例報告

リウマトイド因子の著明な高値を示したhypereosinophilic syndromeの1例

著者: 舛貴志1 角田孝彦1

所属機関: 1山形市立病院済生館皮膚科

ページ範囲:P.372 - P.374

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要約

 71歳,男性.気管支喘息の発作とともに顔面と前腕に蕁麻疹様紅斑が生じた.抗アレルギー薬を投与するも改善せず,その後四肢に紫斑と水疱を生じた.再診時,末梢血好酸球が11,100/mm3と上昇し,皮膚生検で真皮に多数の好酸球浸潤を認めた.CTでは両側肺野に浸潤影を認めた.アレルギー性肉芽腫性血管炎との鑑別が問題となったが,病理組織所見で血管炎や肉芽腫性変化は認めず,自験例を hypereosinophilic syndrome (HES)と診断した.プレドニゾロン(PSL)30mg/日の投与により末梢血好酸球数,肺浸潤影ともに改善し,皮疹は一部潰瘍化した後に治癒した.自験例では,関節症状はなかったが,リウマトイド因子の著明な高値を認めた.PSL投与後,HESの症状の軽快とともにリウマトイド因子の低下もみられており,本疾患の病態との関連性が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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