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症例報告
先天性毛細血管拡張性大理石様皮膚の2例
著者: 小坂素子1 新見やよい1 川名誠司1
所属機関: 1日本医科大学皮膚科学教室
ページ範囲:P.413 - P.415
文献購入ページに移動症例1:生後5日の女児.出生時より右頸部から右上肢にかけて毛細血管拡張を伴う網状の斑を認めた.皮疹は生後1か月より消退傾向を示した.合併症はない.症例2:生後1か月の女児.出生時より左上肢,左胸腹部,背部,両下肢に毛細血管拡張を伴う網状の斑を認めた.生後1週より心雑音を聴取したが,心電図,心エコーに異常はなく,生後3か月時には心雑音は消失した.他に合併症はない.皮疹は生後6か月より消退傾向を示した.先天性毛細血管拡張性大理石様皮膚の本邦報告80例について,合併症および皮疹の経過の点から検討したところ,35%に合併症を認め,皮疹は64%の症例で生後6か月までに消退傾向を示したことが明らかになった.
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