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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻4号

2005年04月発行

文献概要

症例報告

Primary cutaneous CD30-positive anaplastic large cell lymphomaの1例

著者: 永田敬二1 印藤昌彦1 檜原理子1 篠田勧1 米原修治2 浜中和子3

所属機関: 1尾道総合病院皮膚科 2尾道総合病院病理部 3浜中皮ふ科クリニック

ページ範囲:P.432 - P.435

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要約

 49歳,男性.初診の約3か月前より左肘,項部,臀部に小指頭大の紅色腫瘤が時期を違えて出現し,自然消退を繰り返した.その後,再び左肘頭部に拇指頭大の紅色腫瘤が出現したため生検を施行した.組織学的に大型異型リンパ球が真皮から皮下組織に稠密に増殖し,90%以上がCD30染色に陽性であることから,anaplastic large cell lymphoma (ALCL)と診断された.全身検索にてリンパ節腫脹や転移を認めなかった.その後,切除術を施行したが組織中に腫瘍細胞を認めず,腫瘍は自然消退したと考えられた.インターフェロンγはTh2細胞の機能を抑制する作用を持つため,Th2タイプが多いCD30陽性細胞は減少すると考えられている.自験例のように局所再発と自然消退を繰り返し,比較的予後良好と推察される症例においてインターフェロンγ療法は試みる価値があると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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