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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻5号

2005年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2005 Clinical Dermatology 2005 4. 皮膚疾患治療のポイント

ニキビ患者に化粧は可能か

著者: 林伸和1 川島眞1

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.101 - P.105

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要約

 ニキビ(ざ瘡)患者は,化粧をしてはいけない.これは,皮膚科医にとってもニキビ患者にとっても不文律のようになっていた.確かに,化粧が原因のニキビは存在する.しかし,実際には,ほとんどの患者が化粧をしていても,適切な治療で軽快をみる.また,女性患者の化粧をしたいという気持ちは強い.そこで,基礎化粧とメイクアップを含めた化粧指導を行い,その化粧法を治療と並行しながら2~4週間継続する試験を行ったところ,皮疹は悪化せずに患者の生活の質(quality of life)の著明な改善を認めた.ニキビを悪化させないようなメイクアップ方法としては,赤い皮疹を目立たなくする補色のパウダーファンデーションの使用とアイメイクやリップメイクを中心とした部分メイクを強調する化粧を基本とした.これからのニキビ患者の治療では,化粧を否定するのではなく,ニキビを悪化させないような化粧法を積極的に指導することも考慮すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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