文献詳細
文献概要
Derm.2005
皮膚腫瘍の分子診断は可能か?
著者: 高田実1
所属機関: 1信州大学医学部皮膚科
ページ範囲:P.155 - P.155
文献購入ページに移動昨年から信州大学に移り,皮膚腫瘍の分子診断システムの構築に取り組んでいます.
メラノーマとスピッツ母斑の鑑別の難しさは,皮膚科医ならばよく知るところです.また,メラノーマには一見通常の色素細胞母斑と紛らわしいものもあります.一方,基底細胞癌も毛芽腫をはじめとする良性付属器腫瘍との鑑別が難しいことがあります.これらの鑑別には,顕微鏡的所見だけでなく,肉眼所見が重要であることを数年前に書きました(皮膚臨床39:1485, 1997).最近ではDermoscopyという有力な検査法も出てきて,診断について極めて重要な情報を提供してくれます.それでもなお,診断に迷う症例が少なくありません.皮膚病理のエキスパートの1人である信州大学の斎田教授のもとには,全国の各施設からそのような問題症例のコンサルテーションが次々に寄せられてきます.良性か悪性か,まさに究極の選択に直面して悩んでいる皮膚科医が決して少なくないことを実感します.
メラノーマとスピッツ母斑の鑑別の難しさは,皮膚科医ならばよく知るところです.また,メラノーマには一見通常の色素細胞母斑と紛らわしいものもあります.一方,基底細胞癌も毛芽腫をはじめとする良性付属器腫瘍との鑑別が難しいことがあります.これらの鑑別には,顕微鏡的所見だけでなく,肉眼所見が重要であることを数年前に書きました(皮膚臨床39:1485, 1997).最近ではDermoscopyという有力な検査法も出てきて,診断について極めて重要な情報を提供してくれます.それでもなお,診断に迷う症例が少なくありません.皮膚病理のエキスパートの1人である信州大学の斎田教授のもとには,全国の各施設からそのような問題症例のコンサルテーションが次々に寄せられてきます.良性か悪性か,まさに究極の選択に直面して悩んでいる皮膚科医が決して少なくないことを実感します.
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