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症例報告
腸管Behcet病の1例
著者: 加藤篤衛1 三石剛1 田中周2 西成田真3 川名誠司1
所属機関: 1日本医科大学皮膚科学教室 2日本医科大学内科学第三教室 3西成田医院
ページ範囲:P.641 - P.643
文献購入ページに移動45歳,女性.約半月前より左頸部リンパ節の腫脹,疼痛,発熱があった.当科受診時,左頸部の腫脹が強く,一部には膿疱が存在していた.下肢にも一部に膿疱を伴い,癒合傾向のある結節性紅斑を認めた.口腔内アフタ,外陰部潰瘍も認められた.これらより,不全型Behcet病と診断した.眼には異常は認められず,針反応は陰性,HLA-B51も陰性であった.39℃台の発熱が持続していたことより,精査した結果,大腸全域に散在する潰瘍性病変が判明し,腸管Behcet病と診断した.コルヒチン,およびNSAIDsの内服治療の結果,解熱し,皮疹,粘膜疹,下痢症状は改善した.
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