文献詳細
症例報告
一部囊腫状を呈した神経鞘腫の1例
著者: 松﨑康司1 小炯木麻衣子1 滝吉典子1 六戸大樹1 原田研1 花田勝美1
所属機関: 1弘前大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.667 - P.669
文献概要
33歳,男性.10年前,左膝外側に皮下腫瘍出現,次第に圧痛がみられるようになった.臨床像は,表層が青色と赤褐色の色調が混在する皮下腫瘤で,中心部はドーム状に隆起していた.病理組織学的には,充実性ならびに嚢胞性構造を示す多房性神経鞘腫であった.長年膝関節の屈伸による外的刺激を受け続け,腫瘍が皮膚表層に圧排され,また腫瘍内の嚢腫様構造の形成が臨床上特異な外観を呈した誘因として考えられた.
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