文献詳細
今月の症例
カシューナッツシェルオイルによる接触皮膚炎の1例
著者: 宮川真輝1 内山麻理子1 石崎純子1 原田敬之1
所属機関: 1東京女子医科大学附属第二病院皮膚科
ページ範囲:P.721 - P.723
文献概要
24歳,女性.木製の机の塗料として使用されたカシューナッツシェルオイルによる接触皮膚炎を経験した.直接接触した両前腕伸側にそう痒を伴う紅斑, 漿液性丘疹を認めたほか,大腿,顔面にも紅斑が出現した.パッチテストの結果,カシューナッツシェルオイル,ウルシオールが陽性であり,両者は構造上類縁のため交差感作を生じたものと考えた.本邦ではカシューナッツの栽培は行われていないが,塗料の原料としてカシューナッツシェルオイルが輸入,使用されていることを認識しておくべきと考えた.
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