文献詳細
症例報告
急性骨髄芽球性白血病に合併し,蜂窩織炎を思わせる臨床像を呈したSweet病の1例
著者: 遠山友紀子1 北野十喜一1 玉田康彦1 松本義也1 三原英嗣2 仁田正和2
所属機関: 1愛知医科大学医学部皮膚科学教室 2愛知医科大学医学部内科学教室血液内科
ページ範囲:P.728 - P.730
文献概要
42歳,女性.左上肢全体の腫脹と左前腕の疼痛を伴う浸潤性紅斑,膿疱,水疱の混在がみられ,抗生剤を投与するも無効であった.左頬部には数か所の浸潤性紅斑がみられた.左前腕皮疹からの病理組織所見で真皮上層から中層にかけて好中球が稠密に浸潤しSweet病と診断,また末梢血液検査と骨髄検査で白血球著増,芽球様細胞を認め,急性骨髄芽球性白血病と診断した.化学療法が開始され,皮疹には抗生剤含有軟膏の外用を行った.2度の寛解導入療法後,皮疹は軽快し,再燃することはなかった.その後,追加療法施行後に感染症を併発し永眠した.
掲載誌情報