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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻8号

2005年07月発行

文献概要

症例報告

抗BP180抗体陽性であったlichen planus pemphigoidesの1例

著者: 紺野隆之1 日下部順子1 山田真枝子1 吉田幸恵1 三橋善比古1 近藤慈夫1

所属機関: 1山形大学医学部情報構造統御学講座皮膚科学分野

ページ範囲:P.738 - P.741

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要約

 30歳,男性.2001年よりアルコール性肝炎.初診の6か月前より右下腿に鱗屑をつける紅斑が出現し,徐々に四肢に拡大したため,2003年9月11日に当科初診.組織所見は扁平苔癬であった.経過中,角化性紅斑に混じて小水疱が出現し,その組織像は表皮下水疱であった.蛍光抗体直接法で表皮真皮境界部にIgG,C3の沈着を認め,抗BP180抗体が陽性であることからlichen planus pemphigoidesと診断した.プレドニゾロン30mg/日の内服で皮疹は改善した.自験例は典型的な扁平苔癬の臨床像および組織像の皮疹と水疱性類天疱瘡の像をとる部分が混在したことから,扁平苔癬の経過中に水疱性類天疱瘡を合併したものと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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