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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻8号

2005年07月発行

臨床研究

NEUROMETER (R)を用いた電気刺激による痒みの誘発

著者: 土山健一郎1 小澤麻紀1 相場節也1

所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科皮膚科学分野

ページ範囲:P.808 - P.812

文献概要

要約

 皮膚を電気刺激することにより痒み知覚が誘発されるかどうかを調べた.電気刺激にはNEUROMETER (R)を用いた.皮膚疾患のない健常人に対して,C線維神経終末を特異的に刺激するとされる5Hzの交流電流で身体の各部位を電気刺激したところ,「痛い」,「痒い」,「痛痒い」といった感覚が知覚された.痒みは手背,足関節,踵で誘発されやすく,体幹に近くなるにつれて痛みが起こりやすくなる傾向があった.電気刺激は膜伝達受容器や感覚受容器を介さずに直接神経線維を刺激するとされており,今回の結果は,痒みを特異的に伝達する神経線維が存在し,かつその分布に偏りがあることを示唆している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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