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症例報告
SLEの臨床症状の悪化に伴って増加したnodular cutaneous lupus mucinosisの1例
著者: 小田真喜子1 山中新也1 清島真理子1
所属機関: 1大垣市民病院皮膚科
ページ範囲:P.838 - P.841
文献購入ページに移動32歳,女性.1993年(28歳)に顔面の紅斑,光線過敏,関節痛を生じSLEと診断された.約3年間ステロイド内服後,自己判断で中止していた.1996年に両肘,両膝の常色小結節に気づき,2003年8月より急速に増加した.皮疹部からの病理組織像では真皮全層で膠原線維間が離開し,同部にムチン沈着を認めた.本症例をSLE患者にみられた結節性皮膚ループスムチン症(NCLM)と診断した.結節の増加と同時期より,顔面の紅斑の拡大,関節痛の悪化,抗核抗体価の上昇を認めた.2004年1月よりプレドニゾロン(PSL)20mg/日の内服を開始したところ,顔面の紅斑,関節痛は軽快,肘および膝の結節も消失した.
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