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症例報告
生検により診断を確かめえたpruritic urticarial papules and plaques of pregnancyの1例
著者: 芳賀貴裕1 舛貴志1 奥山隆平2 相場節也2
所属機関: 1米沢市立病院皮膚科 2東北大学大学院医学系研究科内科病態学皮膚科学分野
ページ範囲:P.846 - P.848
文献購入ページに移動31歳,女性.妊娠34週目から腹部に痒みを伴う紅斑が出現した.徐々に腰・腹部,両上肢,両大腿に拡大したため,産後3日目に当科を受診した.皮疹は中毒性紅斑様病変と湿疹様病変とが混在しており,病理組織学的におのおのの臨床像を裏づける所見が得られた.治療はステロイド外用を行い,産後約2週間で痒みは消失し,色素沈着を残して治癒した.妊娠時にしかみられない特異的な変化としてのpruritic urticarial papules and plaques of pregnancy (PUPPP)の典型例を経験したので,病理組織学的所見を含め,考察を加えて報告する.
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