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症例報告
ピペラシリンとセフォペラゾンによる接触蕁麻疹症候群の1例
著者: 川島綾1 高野浩章1 滝脇弘嗣1 荒瀬誠治1
所属機関: 1徳島大学医学部皮膚科学教室
ページ範囲:P.861 - P.864
文献購入ページに移動53歳,女性,看護師.勤務先の病院で,注射用抗生剤の溶解・点滴業務中に,指先より痒みを伴う紅斑が出現,蕁麻疹となって全身に拡大し,血圧低下,呼吸困難,意識消失をきたすアナフィラキシーショックを繰り返した.使用していた製剤を含めた多種の注射用抗生剤のオープンパッチテストで,ピペラシリンとセフォぺラゾンが陽性であった.この2剤の化学構造をみると,ピペラジン環を含んだ側鎖部分が共通しており,自験例での抗原決定基となっている可能性が強いと思われ,接触蕁麻疹症候群と診断した.
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