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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻9号

2005年08月発行

文献概要

症例報告

ホームレスの女性にみられたペラグラの1例

著者: 久原友江1 服部尚生2 安藤浩一2

所属機関: 1愛知医科大学皮膚科学教室 2名古屋第一赤十字病院皮膚科

ページ範囲:P.865 - P.867

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要約

 49歳,女性,ホームレス.長年にわたり粗末な食餌摂取とアルコール多飲を続けていた.数年前より歩行時のふらつきが認められた.数か月前からは露光部に境界明瞭なびらんを伴う紫紅色斑が生じた.ほかに複視や下肢のしびれ,下痢も認められるようになった.生化学検査にて血清亜鉛,ビタミンB1,トリプトファン,ニコチン酸の低値が認められた.これらの臨床所見と検査所見によりペラグラと診断した.入院加療は他院にて行われ,下肢のしびれに対してビタミンB12製剤の投与,皮膚症状に対しては,院内で支給される通常の食餌摂取により,約3週間後,症状は軽快した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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