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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻9号

2005年08月発行

文献概要

症例報告

長期に存在したeccrine poromaに続発したeccrine porocarcinomaの1例

著者: 西澤千尋1 黛暢恭1 光石幸市1 池田志斈1 小川秀興1

所属機関: 1順天堂大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.898 - P.901

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要約

 75歳,男性.39歳頃より背部に疣状腫瘤があった.58歳頃より一部隆起してきたため近医を受診し,皮膚生検術が施行され,hydroacanthoma simplexと診断されたが,放置していた.71歳頃より同部位がさらに隆起し,出血を伴うようになってきたため当科を受診した.初診時,左下背部に90×60mm,赤~黒褐色隆起性の腫瘍を認めた.病理組織にてeccrine porocarcinoma (EPC)と診断した.eccrine poroma (EP)の一部からEPCが発生したと推測されたが,このような症例は現在まで少数が報告されている.EMAなどの免疫染色結果も併せて報告した.EPの診断時に切除しておくことが望ましいと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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