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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科59巻9号

2005年08月発行

文献概要

臨床研究

皮膚科的手術後の創部管理―消毒の必要性に関する一考察

著者: 藤田淳史1 多田讓治1

所属機関: 1総合病院岡山市立市民病院皮膚科

ページ範囲:P.921 - P.924

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要約

 皮膚科的手術後の創部管理で消毒薬を用いた例と用いなかった例について,手術後創部感染の発生を比較検討した.健康な皮膚に切開を加え手術を行った場合,部位・年齢・疾患・抗菌薬投与日数にかかわらず,術後創部管理に消毒薬を用いた群,用いなかった群いずれにも手術部位感染は認められず,良好に創治癒が達成された.術後の手術創の消毒が感染予防のために不可欠とは思われなかった.消毒で創部の清潔性が保たれるかどうかは疑問であり,むしろ早期からの入浴が勧められる.周術期の予防的抗菌薬の使用については,ごく短期間のみか,または不要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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