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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻1号

2006年01月発行

文献概要

症例報告

温泉浴により誘発されたHallopeau稽留性肢端皮膚炎汎発型の1例

著者: 周東朋子1 安部正敏1 長谷川道子1 田村敦志1 石川治1 服部瑛2

所属機関: 1群馬大学大学院医学系研究科皮膚病態学 2はっとり皮膚科クリニック

ページ範囲:P.24 - P.26

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要約 50歳,男性.初診の約1年前より,両手指および足趾の爪周囲に膿疱を伴う紅色皮疹が生じ,その後爪甲の変形をきたした.近医皮膚科で,Hallopeau稽留性肢端皮膚炎と診断されてエトレチナート内服,ステロイド外用による加療を受けていた.しかし,症状は軽快・増悪を繰り返していた.自ら草津温泉での温泉浴を開始したところ,翌日より皮疹は増悪し,全身倦怠感,発熱が出現したため,当科へ入院した.Hallopeau稽留性肢端皮膚炎汎発型と診断し,エトレチナート内服,ステロイド外用による加療を開始したところ,症状は速やかに改善した.自験例では温泉浴により汎発化が誘発されたと考えた.

周東朋子,他:臨皮60:24-26,2006

参考文献

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14) Matz H, et al: Dermatol Ther16: 132, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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