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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻1号

2006年01月発行

文献概要

症例報告

若年者にみられた毛包性ムチン沈着症の1例

著者: 古谷野さとみ1 佐藤まどか1 木根淵明1 籏持淳1 山﨑雙次1

所属機関: 1獨協医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.49 - P.51

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要約 15歳,男児.初診の約1か月前より左下口唇に浸潤性局面が出現した.疼痛,瘙痒などの自覚症状はなかった.病理組織学的に毛包の破壊・変性,毛包を中心にリンパ球の浸潤がみられ,破壊された毛包内部にはムチンの沈着を認めた.臨床的に診断困難であったが,病理組織学的所見より毛包性ムチン沈着症と診断した.自験例は,これまでに報告された若年者に生じた特発性ムチン沈着症と同様,治療に対する反応が良好だった.しかしながら,特発性毛包性ムチン沈着症の存在についてはいまだに議論の的となっており,菌状息肉症への進展の可能性も考慮に入れた注意深い経過観察が必要である.

古谷野さとみ,他:臨皮60:49-51,2006

参考文献

1) 菊地誠一, 他:皮膚臨床44: 1449, 2002
2) 藤原作平, 他:最新皮膚科学大系, 第10巻. 中山書店, p18, 2003
3) 鈴木晶子, 他:日小皮会誌20: 81, 2001
4) Brown HA, et al: J Am Acad J Dermatol47: 856, 2002
5) Cerroni L, et al: Arch Dermatol138: 182, 2002
6) Boer A, et al: Am J Dermatopathol26: 33, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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